こんにちは、久川和人です。
あなたは日常生活で「本当の私はこんなはずじゃない!」なんて思って、イライラしてしまうことはありませんか。
でも、大抵のことは「では、本当の私って?」って考えてもあいまいなことしか思い浮かばない。それは、「誰かに認められたい。」と思う感情からくる嫉妬のようなものだからかもしれません。
「人に認められれば幸せになれる。」という考えを変えることで、日常生活を楽しめたり、幸せを感じることができるようになります。
今回は、時代に流されていると不幸のまま!自分の思考は自分でコントロールするについてお話していきます。
不幸の原因は現代社会にあった
最近は、ブラック企業、非正規雇用、派遣切り、引きこもり、ニート、パワハラ・セクハラ、いじめ、など、生きていることにうんざりするような言葉が飛び交うネガティブな時代。
現代社会は競争社会でもあり、「競争」を避けることができないことが多いです。中には勝つために、不正を働いたり、他の人を蹴落とすなどの行き過ぎた行為も起こっています。
勝者のみが周りから称賛されるという時代にもなっていて、年々ひどくなっているように感じます。
会社では、自分の想いは棚に上げて、その競争に勝つことばかりを考えて行動します。競争に勝つこと、成功することが幸せになれるという実力主義的な考え方。
それは、自分の感性や個性を犠牲にするだけではなく、家族や子供を持つ幸せまでも犠牲にすることもあります。また、競争社会は少子化や晩婚化、未婚率の増加といった社会問題にまでなっています。
競争社会で僕は疲れました
僕も仕事を第一優先と考えて、平日の深夜、休日も会社に行って働いていたことがありました。それは、会社に貢献している、他の人に負けたくないという思いがあったのかもしれません。
そうやって仕事をしていると、成功する、上手くいくことがあります。そのときは、幸せな気分になるのですが、幸せな気分は長くは続きません。
それは、僕よりも優秀な人たち、仕事が出来る人たち、職場で上手く渡り歩いている人たちがたくさんいて、僕がいくら頑張ったところで勝てないからです。それに、人と接することが苦手な僕には、周りの人たちと上手くコミュニケーションが取れないこともあり孤独感がありました。そのため、周りの人たちがしゃべって楽しんでいる姿を見ていると、その中に入っていけない嫉妬のようなものも感じていました。
仕事が出来ても結果的には、「本当の私はこんなはずじゃない!」という思いは解決できないどころか、ますますダメな部分が強調されて、自分がどんどん不幸になっていきました。
仕事ばかりしていると、週末も家族を遊びに連れていって楽しむ時間もありません。自分の趣味を持つことや楽しいと思える時間もなく、人生を楽しむことができないばかりか、楽しむことの探し方さえもわからなくなりました。
それでも、会社の中でしか生きられない、会社の中で生きる方法しか知りませんでした。そのため、会社の中で成功したい、劣等感を感じたくないという気持ちで仕事を続けていったのです。
仕事を続けていって失敗すると、「自分はダメだ」と落ち込む。でも成功したとしても、自分より優秀な人たちがたくさんいるから満足は得られない。
それでも満たされないことに意味を見出そうと、
- 「仕事が出来るようになってゆとりを持った生活を送りたい。」といった理想的な生活態度
- 「お給料をもっともらいたい。偉くなりたい。周りの人を見下したい。」といった大きすぎる権力欲
といった、そういう実現不可能なものに振り回されて不幸を呼び込んでいるようでした。
そして、現実不可能なことがわかっているから、「僕にはできないことはわかっている。」と不遇を嘆いてみせることでしか表現ができませんでした。
「僕にはできないことはわかっている。」というネガティブな思考の中で仕事をしていても、上手くできません。仮に仕事で上手くできたとしても、上手くいったという実感が得られないのです。
次第に、僕は会社に勤めることに疲れていきました。
これが、僕が転職を繰り返したり、うつ病になったりした原因の一つです。
別の会社であれば、成功できるのではないか、劣等感を感じないのではないかと思ってしまうのです。どこの会社に行ったとしても、変わらないのはわかっているのに、「もしかしたら」という気持ちだけで転職を繰り返しました。
もちろん、「もしかしたら」は叶いませんでした。そうしているうちに、うつ病になり会社に行けなくなったのです。
見返りを意識しない生き方
うつ病で休職をした直後は、「僕にはできないことはわかっている。」という気持ちしかなく、何もする気になりませんでした。
うつ病になって、休職して、布団の中で休んでいても、
- 仕事を中途半端で投げ出したこと
- 休職することで所得が下がること
- 復帰できるかどうか
といった不安や罪悪感など、いろいろとネガティブなことしか考えることができず休むこともできません。だからといって、布団から出て行動するということもできず、「もうだめだ。」としか思えませんでした。
うつ病治療のための、心療内科へ通うことさえ、
- 病院へ行くための、電車に乗れないかもしれない。
- 医者と話をすることができない。何を話したらいいのかわからない。
- 病院へ行ったって、薬を飲んでも良くならない。
と悲観的にしか思えず、会社へ提出するための診断書をもらうために行っていたようなものです。
でもしばらくすると、仕事を中途半端に投げ出したことに対する罪悪感が薄れていき、仕事から解放された安心感が出てきました。
そうすることで、少しずつ動けるようになります。僕は今まで趣味と言えるものがなかったのですが、心療内科の帰りに神社の前を通ったとき、なぜか引き寄せられるように神社の境内に入りお参りをしたことで、神社めぐりという趣味もできました。
神社めぐりをするために、散歩をする場所を変えたり、電車や車がないといけない場所に行ったりと行動範囲が広がります。
行動範囲が広がっていくと、「僕にもできる。」という自信がでてきます。それは、会社にいたときのように優秀な人たちと比較することもないので劣等感も感じません。そして、それと同時に、自分の中に向けられていた意識が外に向けられるようになりました。
今までは、「成功や成長したい。」、「人に認められたい。」という、自分の中に関心があり、見返りを意識していたのです。そのため、自尊心ばかりが大きくなって、
- ちょっとしたことで傷ついたり人を恨んだりしてしまう。
- 「本当の自分はこんなはずじゃない」なんてイライラしてしまう。
- 「人に認められれば幸せになれる」と考えてしまう。
などと思っていました。
それが、夢中になれる趣味を持ったことで、
- どこに神社があるか調べて、行ってみたいと思った神社に行く。
- 神社の境内を見渡し、どこに何があるのかを見る。境内の雰囲気を感じる。
- その神社の歴史や建造物を調べる。
などをするようになり、普段の生活でも、
- 小さな変化を楽しむ。
- 少しでも新しいことを試してみる。
- どうすれば出来るようになるのか、やり方を変えて試すようになる。
- 周りをよく見て、物事に対して「どうして?」って関心を持つようになる。
といったことをするようになり、自分の中ではなく、自分の外への関心に変わり、見返りを意識しない行動をすることができるようになったのです。
自分の外への関心を向けることが、楽しく生きるための秘訣だと気が付きました。
でも、仕事に復帰すると、休職したという事実と、仕事から離れたブランクもあり、僕よりも優秀な人たちとの差がますます広がっていくように感じました。劣等感の始まりです。
でも、休職前と同じように、「本当の私はこんなはずじゃない!」という思いはそれほど強くはありませんでした。
それは、二度目の休職にならないように、ほどほどに仕事をすればいいと割り切ったこと。
そしてもう一つ、仕事も趣味と同じように、自分の中の関心ではなく、自分の外へ関心を向けるようにしたことです。
- 「本当の私はこんなはずじゃない!」
- 「人に認められれば幸せになれる。」
という考えだと、自分の中への関心ごとになります。それを
- 「あの人はどうして、あんなことができたのだろう。」
- 「こうすることで、少しは出来るようになった。」
といった、自分の外へ関心を向けるようにして、楽しんだり、考えたりするようになったからです。
出来事自体に「本当の意味」なんてない。それは自分が決めること
僕は自分の外に関心を向けることで、あることに気が付きました。
それは、「自分の人生観のせいで、人生に喜びを見いだせていなかった」ということ。そして、自分の思考は自分でコントロールできるということです。
僕が駅前を通ったときに、女性一人で路上ライブをしていたのを見たときです。そのライブは、誰も立ち止まって聞いている人はいませんでした。
僕は最初その光景を見たときに、「かわいそうだな。」、「つらいだろうな。」と思いました。でも、僕は立ち止まってライブを聞いて、その女性を見ていたら、「楽しそう。」、いや、「楽しんでいる。」という気持ちに変わりました。その女性は、全力で好きなことをして楽しんでいる光景に変わったのです。そして、僕も楽しくライブを聞くことができました。
出来事にはそれ自体に「本当の意味」なんてないのです。その出来事をポジティブに受け止めるか、ネガティブに受け止めるか、それは自分が決めること。その自分の感じ方が幸せを決めるのです。
例えば、
会社で若手社員が仕事の相談をしてきたとき、
- 「面倒だから僕に相談するなよ。」と思うか、
- 「僕を頼りにしてきてくれたんだな。」と思うか
で、感じ方が変わりますよね。
そして、「僕を頼りにしてきてくれたんだな。」と思ったなら、敵意を持たず友好的にやさしく接することでお互いが幸せになれる。
それによって、お互いに興味や楽しみが生まれるかもしれません。
だから、幸せになるためには、
- 自分の外に目を向け、興味を幅広くすること。
- 自分の興味を惹く人や物に対する反応は敵意を持たず、できるかぎり友好的なものにすること。
です。そのためには、自分の思考は自分でコントロールするという自覚を持つことが大事なのです。
まとめ
今回は、時代に流されていると不幸のまま!自分の思考は自分でコントロールするについてお話ししました。
幸せになるために意識することをまとめると、つぎのようになります。
- 自分の人生観のせいで、人生に喜びを見いだせていなかったということに気づくこと。
- 自分の中ではなく、自分の外へ目を向け、興味を幅広くすること。
- 自分の興味を惹く人や物に対する反応は敵意を持たず、できるかぎり友好的なものにすること。
- 自分の思考は自分でコントロールできるという自覚を持つこと。
そして、一番大事なのは、
出来事にはそれ自体に「本当の意味」はない。
その出来事をポジティブに受け止めるか、ネガティブに受け止めるか、それは自分が決めること。
その自分の感じ方が幸せを決める。
です。
他人と比較したり、競争に勝つことばかり考えていても幸せになれません。それは自分より上の人はいくらでもいるからです。
それよりも、自分の感じ方次第で幸せになれるほうが、簡単だし、楽しく過ごすことができます。自分は不幸だって思っているのであれば、この「自分の感じ方が幸せを決める。」ということを意識してみてくださいね。