あきらめ

こんにちは、久川和人です。

あなたは、競争に勝つことがすなわち、幸福になれると思っていませんか。でもそれは大きな間違いなのです。

今回は、『競争に勝つこと=幸福』は大きな誤解!あきらめることこそが幸福への近道についてお話していきます。

『競争に勝つこと=幸福』はなぜ大きな誤解なのか?

インフルエンザになっても出社する会社員、流行は決して逃さない女性、人気スポットばかりに出かける若者、子供に習い事を3つも4つもさせる親。ありふれたこれらの行為にはどんな動機があるのでしょうか。

インフルエンザの会社員は、会社の経営を揺るがしかねない重大な仕事を抱えていたのか、単に同僚に負けたくなかったのか。女性や若者、親たちも、「周りより上に立ちたい」という動機があって、そうしているのではないか。もし「そんなことは絶対にない」と断言できないのであれば、多かれ少なかれ自分の中には『競争』への意識があるのです。

競争にとらわれている人は、『競争に勝つこと=成功=幸福』と思いこんでいることが多いです。でも、それは大きな誤解。人生の主要な目的を競争での勝利に定めても、幸せはつかめないのです。

学歴、職歴、収入、結婚相手なども同じこと。あくまで条件にこだわる人は、『競争に勝てば幸せになれる』という間違った構文がインプットされています。たとえその時は競争に勝ったとしても、上には上がいくらでもいるのです。

そのため、いつまでたっても競争ばかりで、完全に勝つことができない。だから、『競争に勝つこと=幸福』だと思っていると、ずっと不幸のままになってしまうのです。

 

それに、『成功=幸福』と考えてしまうと、いつまで経っても幸福になれない人が出てきてしまいます。

例えば、プロのスポーツ選手を目指しても全員がなれるわけではない。資格試験を受けても全員が合格できるわけではないのです。

それによって、成功できない自分を責めたり、不幸だと思ったりしてしまいます。

希望のある『あきらめ』が必要

競争に勝つことや成功が主要な目的となってしまうと、仕事だけではなく、趣味や余暇といった普段の生活のことまでも競争の舞台でしかなくなり、幸福がどんどん遠のいてしまいます。

そうなると、家族や恋人と過ごす楽しみや趣味に没頭する時間など、本来であれば幸福につながるはずの時間までもが犠牲となってしまうのです。

幸福になるためには、幸福を獲得するための努力は必要ですが、『あきらめ』も必要です。

どうあがいても無理な場合はあきらめるしかないのです。ただ、あきらめるにしても、絶望に由来するあきらめではなく、希望のあるあきらめをすることが大事。

絶望に由来するあきらめとは、例えば競争に勝ちたいだけで努力を重ねたものの、完全に敗北した結果に諦めるということ。そうなると、何をしても無駄だと感じて、何もできなくなってしまう。

そのため、『競争に勝てば幸せになれる』ということを捨てることが大事なのです。勝利するから幸せになれるのではなく、幸せになるから人生に勝利すると思うことが、希望のあるあきらめにつながります。

そうすることで、たとえ深刻な挫折を経験しても、人生に意味を見出すことができ、『敗北=不幸』とはならなくなるのです。

 

僕は新入社員のころ、『同期に負けたくない』という気持ちで、プログラマーの仕事をしていました。ただ、同期の中には僕以上にできる人たちが多くいて、僕が頑張ってもその人たち以上に仕事ができるようにはならなかったのです。

そのため、競争に勝つことができないことから、敗北感を味わうことになり、勝手に不幸だと思っていた時期もありました。

でも、そのような競争を辞めて、自分ができる範囲で仕事をやっていく。そうすることで、達成したことに対して満足感が得られ、幸せな気分になれるようになりました。

逃げ出すことも、あきらめることも悪いことではない

逃げ出すことも、諦めることも悪いことではありません。

無理にやろうとするから、疲れてしまったり、イライラして腹立たしいものになっていきます。

逃げ出すこと、諦めることができれば、心が穏やかになっていきます。

そうすることで、心が素直になっていき、そのときになりたい自分、未来の自分が見つかるのではないかと思います。

まとめ

今回は、『競争に勝つこと=幸福』は大きな誤解!あきらめることこそが幸福への近道についてお話していきました。

幸福というのは、突き詰めれば『心の平穏』なのです。葛藤がない状態でいられれば、不安も感じることはなく、幸せでいられます。

「こんなはずじゃないのに」とか、「もっと手に入れられるはず」ともがき続けるほど不幸な人生はありません。そのために、うまく『あきらめる』ということで心が穏やかになっていきます。

成功ではなく、幸福を目指す。そのためには、『競争に勝つこと=成功=幸福』ではないということ。

成功するから幸福になるのではなく、幸福になるから結果として成功するということです。

 

もし少しでも、『競争に勝つこと=成功=幸福』と思っているのであれば、その競争から降りて(あきらめて)、趣味や余暇を楽しむための時間を楽しむことをしてみると、結果としては、幸福につながりますよ。

 

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