こんにちは、久川和人です。
自分に見合わない仕事の内容や仕事量をこなそうとして、大変なことってありませんか?
その一つの理由としては、「いい加減」をあまりにも超えて仕事をしているからなのです。
今回は、「いい加減」を心得て、自分の力量に見合ったことをしようについてお話していきます。
「いい加減」のイメージ
あなたは、「いい加減(いいかげん)」という言葉にどんなイメージを持っていますでしょうか?
おそらく、いいイメージを持っている方は少ないかと思います。
実際に「いい加減なやつだ」とか、「いい加減な仕事しかできない」といった使われ方が多く、そのようにつかうと、「中途半端」、「手抜き」とほぼ同じように受け取られてしまいます。
でも、その一方で、このような使い方もします。「いい湯加減」、「ちょうどいい塩加減」。そのように使うと、さきほどとずいぶん意味合いが変わってきます。
このように、いい意味でも、悪い意味でも、とられる言葉ですが、ここでは「いい加減」を肯定的に考えていきます。
人生の上での「いい加減」
では、人生の上での「いい加減」とはどのようなものなのでしょうか?
それは、自分の「力量」を知っておくということです。
しかし、案外、それがわかっていない人が多いのが実情。例えば、仕事であれば、仕事のオファーがあったら、自分の力量と相談することなく、なんでも引き受けてしまったりするのです。
でも、自分の力量に見合ったことしかできないのですから、仕事がそれを大きく超えるものであった場合は、対応しきれずに、あるいは、結果を出せずに、相手に多大な迷惑をかけることになります。
自分自身も「できない」ことへのあせりや苛立ち、悔しさや情けなさといったことに悩まされることにもなりかねません。
そのような事態に陥らないために必要なのが、「いい加減」を心得るということなのです。
つまり、「いい加減」とは自分の持っている「力量」のこと、そして、「いい加減」を知るとは、自分の力量を的確に把握している、ということなのです。
この「いい加減」を知る人は、仕事はもちろんですが、仕事以外でもすべてのものごとを堅実に行います。これが信頼につながるのです。「いい加減」がわかると、大風呂敷を広げたりすることがないので、周囲からの信頼も得られます。
それに、「できない自分」に、いたずらにぶつからないようにする。そうすれば、いたずらに心をかき乱したり、自信を失ったりすることもなく、いつも安定していられるのです。
「いい加減」との向き合い方
そう考えると、「いい加減」を知るということは、人生をバランスよく生きるうえで重要なことになるともいえるかと思います。
ただ、ここで考えてほしいことがあります。それは、「いい加減」との向き合い方です。
「いい加減を知ることで、自分の力量を超えないことをすればいい。」
そう考えがちなのですが、「いい加減」にも少し幅を持たせておくことがいいと思っています。つまり、「伸びしろ」をみておくということです。
例えば、自分の力量が「10」だとしたら、「12」の能力を必要とする仕事を引き受けるのかどうかということです。
単純に、「これは、自分の”いい加減”の能力を超えているから、断るべき」と判断するのかどうでしょうか。
なぜなら、その時点の自分の「力量」と、能力の「限界値」は違うからです。
今持っている力量だけでは難しいかもしれませんが、挑戦することで必死に努力すればなんとかカバーできる。「限界値」とはそのようなものではないでしょうか。
もちろん、「10」の力量で、「15」や「20」ということであれば難しいでしょう。しかし、「12」の能力を必要することにチャレンジするならなんとかなる範囲、あえて、「いい加減」を超えるところに足を踏み入れてみる価値は十分にある、と思います。
一度そのレベルをクリアすると、実績にもなりますし、自信もつきます。そうすれば、力量も上がるのです。そうなれば当然、限界値もより高いものになります。
「いい加減」を知ることを大事です。しかし、その先の「限界値」を見据えておくことも同じように大事なことです。
僕は以前、頼まれた仕事は何でも引き受けていました。そのときは、自分の力量や限界値も考えずに、断ることもしませんでした。
その結果、いくら残業をしても仕事は終わらないし、自分一人だけではどうすることもできないようなこともありました。仕事が完了せずに、お客様や職場に迷惑をかけた上に、仕事ができなかったことへの罪悪感で悩んでいました。
そのとき、自分の力量や限界値という意識があれば、仕事を断る、仕事の期間を延ばしてもらう、同僚に手伝ってもらうなど、仕事の仕方も違ったのだと思っています。
まとめ
今回は、「いい加減」を心得て、自分の力量に見合ったことをしようについてお話しました。
「いい加減」を知るということは、人生をバランスよく生きるうえで重要なことになるともいえます。「いい加減」を知ったうえで、自分の「力量」と、能力の「限界値」を見極めるということがとても大切です。
そして、無理のない範囲で、能力の「限界値」を高めていくということを意識していくと、成長することもできますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。