こんにちは、久川和人です。
普段の生活の中で、不安に思うことってありませんか?
僕はうつ病がひどいときには、常に不安という感情が心に住み着いているような感じでした。
その不安な原因のほどんどが、「先が見えないことに対して、どのようになってしまうのだろうか・・・」という感情から発生しています。先が見えないことに対して、ネガティブなことしか考えれないのです。
しかも、現実に起こっていないので結論が出るわけでもないので、頭の中で不安な思考だけがぐるぐる回って抜け出せなくなります。
こんな不安ばかり思ってしまう生きづらい性格から抜け出したいですよね。
今回は、この不安を解消させる、うつ病を治すためのたった一つの質問についてお話していきます。
この記事の目次
僕がうつ病になった原因は”不安”だった
僕がうつ病を発症し休職したときは、IT企業のエンジニアでこんな状態でした。
- 残業が多く夜間休日出勤も頻繁にあって休みことができず、心も体も疲れ切っていた。
- 人と接するのが苦手だったこともあり、困ったことがあっても相談したり、仕事の一部をお願いすることができず、仕事の人間関係に悩んでいた。
そのようなことが続いていたので、仕事の疲れや人間関係の悩みによるストレスが原因でうつ病になったと思っていたのです。
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わからないことがあっても、誰にも相談できない。
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どんどん仕事を引き受けるので、わからないことを一人で多く抱えてしまう。
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仕事が終わらず、残業が増えていく。
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仕事がわからないことやできないことへの不安が増えていく。
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自分にはできないと思って自信を無くす。
たとえ仕事量が多くても、相談して仕事の内容や優先順位を決めたり、他のメンバーといっしょに仕事をするということができればよかったのかもしれません。
でもつぎのようなことを思ってできませんでした。
- 仕事を引き受けてしまう
⇒断ると、文句を言われたり、僕のことを嫌いになるのではないか。 - わからないことを誰にも相談できない
⇒相談すると、相手も忙しいのに嫌な顔や態度をされる。僕のことを何もできないやつと思われるのではないか。 - 仕事が終わらず、残業が増えていく
⇒仕事量について相談すると、仕事をしたくないだけと思われるのではないか。
これらのことは、実際に言ってみなければどのように思われるのかはわからないし、そもそも質問や相談しないことでわからない、できないとなってしまう方がよっぽど迷惑がかかりますよね。それがわかっていても言えませんでした。
これだけを聞くと、僕がうつ病になった原因が人間関係の悩みに思えませんか。人と接するのが苦手ではなかったら問題はなさそうな気がしますよね。
でも、もっと大きな原因が隠れていたんです。それは、うつ病の治療をしていく中で見つけることができた、”不安”という気持ち。
何に対しても、そして、何も無いことに対しても、常に不安に思う気持ちがうつ病になった大きな原因だったのです。
僕は現実に起こっていないことに対しても、勝手に起こったと想定し、さらに、悪い結果だけを考えて不安になってしまう。
常に不安や悪い結果だけを思っている中で物事を進めていくので、上手くいくはずがなかったのです。
あらゆることが不安だった
僕の不安が強かったときは休職する直前。心配性とか、考えすぎとかという言葉がありますが、そんなレベルは超えていました。
その頃は、どんなことでも起こったと想定して不安を感じていました。その一部をお話しすると、
- あらゆる仕事が失敗すること。失敗した後のこと
- 朝起きられない。夜眠れない。食事がとれない
- 電車に乗れず会社に行けない
- みんな僕のことを嫌っている
- この先の階段で転ぶ。ドアが突然開いて僕にぶつかる
- 僕がこのまま生きていたら。死んでしまったら
さらに、
- ここで今戦争が起きたら
- 隕石が落ちてきたら
- 世界の終わりがきたら
なんてことまで、とにかく、何でも思いつくことがすべて不安の種になっていました。
そのとき、思いつく不安のすべてをノートの書き出していたら、何十冊にもなっていたでしょう。
不安なことは起こったの?
僕は数え切れないほど不安に思ったことは、ほどんど起こりませんでした。会社に行けなくなり休職したことは現実となりましたが、復職できましたし、ブログを書いている時点では僕は普通に生活できているし、世界は終わっていません。
ほどんどの不安が、僕が勝手に思ったことでした。
このように、不安に思うことはほどんど起こらないということはあなたも知っていると思います。
たとえば、あなたが不安だと思うことをノートに書き出しておくと、しばらく経ってもそのほとんどが起こっていない。実際に、不安に思うことよりも、期待していたことや予期していないことが起こるほうが多いと思います。
そうして不安なことが起こらないということは、そもそも、不安に思う必要はないのです。
でも不安に思ってしまう
不安に思う必要はないといわれても、不安に思うことはありますよね。考えなくても頭の中で、勝手に不安は出てきてしまう。
そもそも生活していると、様々な情報が入ってくるし、たくさんの出来事があるので、不安をゼロにするのは不可能に近いです。
僕はうつ病がひどいときに比べたら不安に思うことは相当減りましたが、今でも不安なことはあるし、不安に思うこともいっぱいあります。
たとえば、新しい仕事で初めて担当者に会うことになった場合。そのことを知った直後に、「担当者が話しづらい人だったり意見が合わなかったらどうしよう。」って考えるようになります。
会ってもいない担当者に対して、会う前から悪い結果だけを考えて不安が募ってくる。でもそんなことは会ってみるまでわからないし、最初は話しづらいと思っても話をしているうちに徐々に話しやすくなるかもしれません。
それ以外にも、「明日出かけるのに雨だったらどうしよう。」とか、「あの人は私のことを嫌いだと思っているのかもしれない。」とかも、明日の天気のこと、他人の感情を不安に思っても仕方がないことです。
このようなことが不安となってうつ病をひどくさせて、うつ病がひどくなるとさらに不安なことを次から次へと考えるという悪循環になっていました。
このように、「うつ病をひどくさせている原因が、不安に思っても仕方がないことまでも不安に思っているという気持ちだった。」と気づいてから、僕の中で一つの答えが出ました。
不安なときに効果がある、うつ病を治すためのたった一つの質問
その答えは、
”自分ではどうにもならないことは、気にしない。”
ということ。
これが僕には不安を解消させて、うつ病を治すことにもつながる答えだったのです。
今まで不安に思っても仕方がないことまで”気にする”という生き方をしてきました。常にあらゆる不安なことが頭の中でぐるぐると回っていたんです。それを突然、”気にしなくてもいい”と言われても難しいですよね。
でも、”不安に思っても仕方がないこと”まで気にしていたんですよ。とっても無駄なことですよね。
- 何の根拠もない不安が起こったかのように感じる。
- 考える必要のないことまで悲観的に想像する。
- ただ漠然と不安に感じている。
そんな不安まで考えたくないけど、考えが浮かんできてしまう。
それでも、「自分にはどうにもならないことは、気にしない。」ということを心の中で語りかけて意識していくと、心の中にあった不安という気持ちが減っていきます。そうすることで、心に余裕が生まれるのです。
- ゆっくりと大きく深呼吸をして、少し冷静になる。
- 今考えている不安を認識する。
- 自分につぎのようにゆっくりと語りかける。
”それは、自分ではどうにもならないことですか?”
どうでしょうか。不安に思っていることの答えが、”Yes”なら気にしなくてもいいのです。だって、自分ではどうにもならないことですから気にしたって仕方がないことなんです。でも、だからといって簡単に気にしないと思えるようにはなりませんよね。
そんなときは、すぐに心の中の不安を押しつぶすような気持ちで、心の中でゆっくりと、”そのことは気にしなくていいんだ。”と何回も自分に言い聞かせます。そうすると、最初は大きかった不安という思いが、だんだんと小さくなっていき、気持ちが和らいでくるのです。そのようなことを何度も繰り返していると、不安という感情が現れても自然に対処できるようになりますよ。
もし、”No”なら、さらに自分につぎのようにゆっくりと語りかけます。
”Noと判断した不安なことに根拠はありますか?”
そのように語りかけると実は不安と思っていることは根拠のない場合が多いことに気が付きます。根拠のない不安であれば、先ほどの”Yes”の場合と同様に気にしなくてもいいのです。
でも根拠もあるのならば、思い切って実行してみるというのも手です。失敗を恐れるあまり不安になっているということもあります。未来の結果は誰にもわかりません。失敗と思っていることも実は失敗ではなかったということもあるし、失敗したって学べることもあるので失敗ではないのかもしれません。
それに失敗したって何とかなるような気もするし、失敗を恐れる必要もないかと思います。
僕はうつ病で休職しましたが、その後復職して転職までできたし、仕事でミスをしてもなんとかなっています。あなたも仕事やプライベートで失敗しても結果としては何とかなっていませんか。だから、やらなければいけないときには失敗なんか気にする必要はないのかもしれません。
不安に思ったら、まずは、
”それは、自分ではどうにもならないことですか?”
と自分に質問してみるようにしてください。不安の大半は気にしなくてもいいことだと気が付きます。
おわりに
今回は、生きづらい性格でも不安を解消させる、うつ病を治すためのたった一つの質問についてお話いたしました。
何かの不安があったときの対処法として、次のようなことをお伝えしました。
- ”自分ではどうにもならないことは、気にしない”ということを意識する。
- 不安に対して、”それは、自分ではどうにもならないことですか?”と自分に語りかける。
- 答えが”Yes”なら、自分ではどうにもならないことなので”気にしなくてもいいんだ”と自分に言い聞かせる。
不安に思ったら、まずは、
”それは、自分ではどうにもならないことですか?”
と自分に質問してみてくださいね。
あなたの不安が少しでも減り、うつ病が改善されることを願っています。