こんにちは、久川和人です。
ものごとに対して一生懸命取り組む。
そのことはとても素晴らしいことだと思います。でも、そのように行動していても、一つだけ知っておかなければいけないことがあります。
それは、「どうにもならないことがある」、ということです。
今回は、「どうにもならないこと」に気持ちを注がないという考え方についてお話していきます。
「どうにもならないことがある」ことに対する考え方
世の中には自分ではどうにもならないことがあります。
例えば、
- 通勤時の電車の運転見合わせ
- 宅急便の配達遅延
- 電化製品の故障
- 自分以外の問題による仕事の遅延
など、上げたらキリがないぐらいたくさんのことがあるのではないでしょうか。
全力で生きていると、どうにもならないことまでも何とかしたい、しないといけない、と考えたくなることもありませんか。
でも、どうにもならないことは、やっぱり、どうにもならないのです。全力を傾けても、全身全霊で取り組んでも、そのことは変わりません。それをどうにかしようとするから、辛くなったり、苦しくなったりするのです。
自分の命ひとつとっても、どうにもならないことだらけです。
例えば、死を選ばすに、心臓の鼓動を自分で止められますか。心臓は勝手に動いているので、自分ではどうにもならないのです。つまり、命そのものでさえも、自分の手が及ばないもの、どうにもならないものなのです。
仏教の教えの一つに、「私たちはみずからの力によって生きているのではなく、自分を超えた大いなる力によって生かされている」、という考えがあります。ここでいう大いなる力とは、大宇宙の真理とか仏様の導きといったものです。
私たちが生きていくための原点となる命でさえ、どうにもならないということに気が付くと、どうにもならないことがたくさんあっても、何の不思議もないことがわかる。そして、それをどうにかしようとする必要はない、ということも少しは思うようになりませんか。
あるがままに受け入れる
自分ではどうにもならないことは、あるがままに受け取っておけばいいのです。
いくら健康に気を使っていても、病気やケガにみまわれることってありませんか。そのようなときに、
「健康に十分気を使っていたのに病気になってしまうなんて・・・。」
と悔やんだところで、病気になってしまったという現実がくつがえることなんてありえないですよね。どればかりか、自分を責めたり、嘆いたりすると、気持ちがどんどん落ち込んでいきます。
病気って、文字のとおり、「気」を「病む」ということですので、気持ちが落ち込むと症状にも悪い影響があるかもしれません。
また、ケガをして体のどこかが不自由になることがあるかもしれません。そのようなときに、
「昔のように体が動かせないのか・・・。なんでこんな目に合わないといけないんだ。」
と我が身を責めても、体が動かせるようになりませんし、毎日、鬱々と過ごすことになってしまいます。
どちらも、どうにもならないことなのですから、受け入れるしかないのです。それであれば、あっさりと受け入れませんか。
「あるがままに受け入れる。」
自分ではどうにもならないことを受け入れたら、その状況と共存できるのです。あるがままの自分が今できることに向き合えるようになる。どうにもならないことにとらわれるのではなく、「どうにかなる」ことに前向きな心で取り組めるのです。
僕は今では趣味で神社めぐりをしたり、このブログのように僕が伝えたいことを記事にしたりして、好きなことをしながら生活できるようになりました。でも、システムエンジニアとして働いていたころは、同時に複数の仕事を担当していたことでの長時間労働の疲れや仕事の人間関係がうまくいかないことの悩みなどが重なりうつ病を発症しました。そして、うつ病がひどくなり、休職することになったのです。
そのときの僕は、どうにもならないこととわかっていても、受け入れることができませんでした。そのため、どうにかしようとして、無理に頑張ろうとしましたが、もちろん上手くいかず気が病んでいったのです。その結果が、うつ病を発症し休職するという最悪の状況になりました。
休職中に、心療内科の主治医から教わったり、自己啓発や心理学の本を読んだりしながら、今回のテーマである「自分ではどうにもならないことは、あるがままに受け取っておけばいい」ということを思えるようになったのです。
そう思えるようになっていくと、人生が変わりました。今までは、自分ではどうにもならないことが起こると、対応・解決できない自分を責めていました。それが、自分ではどうにもならないのだから仕方がない、とあるがままに受け取れると、気持ちが楽になるし、自分ではどうにもならないこと自体が自然に解決されるということもありました。
そのことで、うつ病も徐々に良くなり、復職できるようになったのです。
おわりに
今回は、「どうにもならないこと」に気持ちを注がないという考え方についてお話しました。
世の中には自分ではどうにもならないことがあります。だからこそ、「自分ではどうにもならないことは、あるがままに受け取っておけばいい」という気持ちを持ってみてください。
最初のうちは、この考え方は難しいかもしれません。僕は今でもすべてのことに対して、この考え方ができているわけではありませんが、日常生活において非常に気が楽に過ごせるようになっています。
あらゆること、あらゆる場面で、どうにもならないことはたくさんあります。
気持ちを向けるのは、自分ではどうにもならないことではなく、「どうにかなる」ことのほうです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。